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牧場の仕組み

搾乳

milking

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約1200頭の牛に対し、朝夕2回の搾乳を行います。一度に40頭入る巨大パーラーでの搾乳をメインとし、F棟では最新の搾乳ロボット4台で搾乳作業をしています。牛は搾乳をしないと病気になることがあるため、毎日の搾乳は欠かさず行う必要があります。

前搾り

stripping
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出荷される牛乳を搾る前に乳をしぼり牛乳の状態をチェックすることを前搾りといいます。まず乳頭を洗浄したのち、乳頭を消毒するプレディッピング行います。その後各乳頭5回手搾りを行い、牛乳に血乳や脂肪の塊などの異常がないか確認するとともに、生乳の排出を促すオキシトシンという乳汁流下ホルモンの分泌を促します。

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掛け

hooking up the milking machine
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前搾りによって出された牛乳を見て色やにおいや異物などの異常がないことを確認したのち、ディッピングを専用のタオルで拭き、ミルカーをつけて搾乳を開始します。

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ポスト

teat dipping
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牛乳が出なくなるとミルカーが自動で離脱します。乳房内に乳が残っていないかを確認しつつ、搾り終えたらポストディッピングを行います。またこのとき乳量が低下していたり体温に異常がある牛がいないかチェックしています。

追い込み

herding
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全部で6棟ある牛舎から各群100頭ずつの牛9群をパーラーまで移動させます。また移動の際に歩行不良などの牛がいないか確認します。

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哺育

rearing

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成牛のいる牧場から離れたところに哺育舎を構え、72個のハッチで生まれてきた仔牛を飼育しています。

哺乳

feeding
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朝と夕の1日2回、パーラーで搾った殺菌済みの生乳を与えています。1回の哺乳で普通の40kgくらいの仔牛であれば2L、それ以上になると3Lから4Lと仔牛の大きさに応じて与える量を調整します。生まれてから3回ほどは初乳といって栄養価の高い搾りたてのものを飲ませ、約2週間で離乳させて配合飼料などを与えます。

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体調管理

health management
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​朝に検温を行っているほか便や匂いの様子を確認し、体調の優れない仔牛は獣医の先生に診てもらいます。仔牛の平均的な体温は39℃くらいです。体調の悪い仔牛はミルクの飲みが悪かったり、呼吸が早くなったり、耳を下げたり、変な寝方をするなどの兆候があるので、そうした変化にすぐに気が付けるよう心がけています。

敷料交換

bedding
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仔牛の出荷後ハッチを掃除・消毒し、藁を敷いて次の仔牛を迎え入れる準備をします。

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出荷対応

shipping
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毎週木曜日の早朝に、主に北海道の育成牧場に向けて仔牛を出荷します。哺育舎での飼育はF1(交雑種)は最短で7日から1か月、ホルスタイン種の場合は50日くらいです。

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繁殖

reproducting

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牛は約280日の分娩期間ののち仔牛を出産します。1度の出産のあとおよそ40日経つと発情の兆候が見られ、次の分娩に向け人工授精により種付けを行います。

種付け(AI)

artificial insemination
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発情が認められた牛に対して凍結精液を用いて人工授精を行い雌牛の妊娠を促します。当牧場では首に着けた発情システムにより1頭ずつ発情行動を管理しています。適切な発情時期を逃すと出産の遅れにもなるためなるべく早く発情の兆候をつかむことが必要です。

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繁殖検診

reproductive examination

​​週に1度近くの動物病院から獣医の先生を呼び、牛が妊娠しているか検診をします。だいたい20頭から30頭くらいを週に1度鑑定します。

​オブシンク(発情誘起)

Ovsynch
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​通常であればマウンティングやスタンディング、他の牛のおしりを嗅ぐなどの発情行動や、直腸検査のタイミングで粘液が出ていたり子宮収縮があったりなどで発情の兆候が表れますが、発情の兆候が見られない牛に対してはホルモン投与を試み発情を促すことがあります。

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分娩

calving

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本牧場では1年を通して1日に3頭から多い時で10頭ほどの子牛が生まれます。途切れない分娩の中で適切な牛の出産環境を整備する取り組みについて紹介させていただきます。

分娩対応

birthing assistance
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通常分娩では2時間ほどで自力で出産しますが、体位異常など2時間以上かかる難産に対しては人の手で介助して分娩にかかる負担を軽減しています。また、ときには双子や三つ子で生まれる仔牛もいるため早期発見し対応できるように心がけています。

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分娩処置

handling post-birthing tasks
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​仔牛は30-50kgくらい、平均40kgで生まれてきます。分娩後は仔牛の体を洗浄して綺麗に拭き、個体識別のため耳標をとりつけます。約2時間以内を目安に栄養価の高い初乳を与えています。また出産後の母体の管理についても最新の注意を払う必要があります。

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給餌

feeding

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1日2回の給餌作業は牛の体調管理に最も直結し乳量にも大きな影響を与える重要な作業です。餌は牧草やコーンなどがあり、それぞれの種類によって特徴や栄養価や異なります。

餌づくり

feed preparation
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ミキサー車の中に牧草・配合添加剤を入れ混ぜます。1200頭の成牛は出産時期などで10個の牛群に分けて管理され、各牛群ごとに栄養価を考え作ります。例えば出産後の牛は仔牛の分体重が軽くなり、食べる餌の量は多いです。

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餌の種類

types of feed

​与える牧草は繊維質のものとしてオーツヘイ、チモシー、オーチャードを与え、たんぱく源としてアルファルファなどを与えます。特にアルファルファはマメ科の植物で、牛はよく好んで食べます。また牧草のほかにもデントコーンや配合飼料、ビールやウイスキーかすを混合します。これらのうちオーチャードとデントコーンは自社の牧草地・畑で栽培しサイレージとして保存しています。

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餌まき

feed spreading
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​毎日欠かさず1日2回、ミキサー車を使い各牛舎に餌をまきに行きます。ある程度食べると餌が牛から離れるため、トラクターなどで餌よせを行います。牛1頭当たり50kgの餌を食べると換算しておよそ60tの餌を1日で消費します。

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堆肥

composting

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牛の糞尿を集め適切な敷材と混合することにより良質な堆肥を作っています。

除糞

cleaning manure
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各牛舎で出る糞尿を毎日集め堆肥舎に運びます。季節や出産サイクルにより多少の変動はありますが、1頭当たり70-90kgくらい出るので全体では結構な量になります。

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堆肥化

composting manure
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​集めた糞尿を攪拌し水分調整をして堆肥化します。敷料としてはおがくずや粉砕バーク、ホダなどで水分調整をします。粉砕バークは針葉樹では小さく粉砕せず形が残るので広葉樹の木の皮を用います。フリーストールの牛舎ではベッドメイクの段階で熱処理されたペレットを敷き脱水分化を促します。堆肥化が進むと微生物による分解で40℃くらいまで土があったかくなります。

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販売

selling

​出来上がった堆肥を販売し運搬しています。ほとんどは完熟の状態まで作りますが中熟(70-80%ほど)で販売する場合もあります。

圃場管理

field management

​当牧場では畑を自社管理し一部の牧草を育てています。牛舎で出た糞尿から堆肥を作って畑にまき、牧草の肥料として利用しています。

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古くから酪農が盛んな岩手県北・奥中山高原で約1200頭の牛を飼育する当牧場では、1日約27,000L(年間1万t)の牛乳を生産し農協に出荷しています。成牛はおよそ1年間に1頭のサイクルで仔牛を出産するため、仔牛は3頭から多い日で10頭ほど生まれてきます。この奥中山高原で行われている、牛の健康と生産性を最大限に引き出すための牧場の仕組みについて紹介させていただきます。

#岩手 #奥中山高原 #酪農 #牧場

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繁殖

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分娩

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給餌

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堆肥